のぼり旗の役割は宣伝と道案内

海外にはない日本ならではの文化の一つに、軒先に店舗名や装飾をしたのぼり旗を飾ることです。

歴史は古く、西暦600年から800年の平安時代に遡ることになります。

当時日本を発展させようと考えた王朝が、隣国の中国に
先遣団を派遣して、物流の交流を図ろうと活動したのです。

その際に日本の物品の代わりに中国の物品も日本に持ち込まれたのですが、
その日本に持ち込まれた物品の中にあったのがのぼり旗の原型となる装飾された布です。

のぼりの起源

そのきれいな装飾が施された布は一気に王朝で広まり、
その豪華さを競って家紋を入れ袋縫いをしたのぼり旗を作り上げます。

その後戦国時代になると、戦の最中に身内同士の同士討ちを防ぐために
家紋を描いたのぼり旗を作ることによって勝利した際の証として使われたのです。

戦国時代が終わり平和な時代が続くと、別の役割を担うことになったのです。

それが現在に継承されているお店の宣伝及び道案内であり、
お店の名前や商品の絵柄を描くことでどんなお店なのか
わかりやすく証明するものになっています。

実際に目で分かる視覚効果によって、のぼり旗を飾ったお店には
たくさんの集客が出来た実績から現在でも軒先や道案内で
使われるようになっているのです。

インバウンド対策として用いられるのぼり旗

戦乱の時代自軍の証として作られたのぼり旗は、
平和的活用法の観点からお店の軒先や近くの道に飾ることで
道案内兼宣伝として用います。

そんな道案内兼宣伝に用いられるようになったのぼり旗ですが、
近年では新しい活用法で運用され始めています。

それはお店や道案内の表記に、外国語表記が施されるようになっている点です。

なぜ外国語表記が施されるようになっているのかというと、
それは外国人客を総称するインバウンド客を取り込むのが目的になります。

インターネットの普及によって日本文化に興味を持った外国人が、
その文化に触れたいと日本に来訪している形になっているのです。

至極当然ですが、外国人は英語が主語であり、日本語を理解している人は
限りなく少ないといえます。

お店側にとっても、インバウンド客の取り込みは
経営にとって重要な要素になっているのですが、
従来ののぼり旗では日本語表記なので外国人にはわかりづらいのです。

そこで外国語表記にすることによって、外国人にも分かりやすい
目印となるので、お店への道案内兼宣伝に一役買っているのです。

英語表記

さらに外国にはない日本独自の文化なので、外国人客にとっては
色彩豊かな芸術品としても価値を高めています。